【ながの地域まるごとキャンパス通信⑤】

ふぞろいのストロープロジェクト
(Green Style Forest)

 普段長野市でガーデンデザインとヒンメリ作家をしている塚田真由さんは、台風19号災害で被災した長沼の遊休農地の活用にライ麦を植え、その一部を麦わらのストローとして使う取り組みをしています。
 「ヒンメリ」というのは、フィンランドの伝統的な麦わら細工のことです。
 数年前から、ヒンメリの材料用にライ麦を栽培してきました。しかし、ヒンメリで使うのは茎の細い部分で、茎の太い部分を充分に活用できていませんでした。
 そんな中カフェを経営している友人が、「その茎でストローを作ってみてはどうか?」と提案してくれたことがきっかけとなり、その加工方法を模索する中で「ふぞろいのストロープロジェクト」に出会ったことで畑の麦を提供することにしました。
 このプロジェクトは、麦わら由来のストローの生産拡大・活用促進を通じて、廃棄物削減の啓発や仕組みの創出、海洋汚染問題への寄与を目的としています。そのために、生産者や地域コミュニティと協働し、地域経済の活性化、さらに農福連携を通じた障がい者雇用の創出にも取り組む全国的な活動になります。
 そしてプロジェクトに関わるなかでSDGsの考え方を学び、身近な問題として取り組むようになりました。ヒンメリで麦わらを使っていたというご縁もあり、塚田さんは長野での麦の生産と加工のマネジメントを担当しています。

 塚田さんはこのプロジェクトに地元の学生に関わってもらいたいと、まるごとキャンパスのプログラムとして提案しました。

 6月18日土曜日は昨年11月にまいたライ麦の収穫の日。
背丈以上に伸びたライ麦を、一般の方もあわせて総勢40名が参加。
まるごとキャンパスから参加の4名の学生たちは、刈り取られた麦をまとめる作業や、乾燥のため干す作業などをおこないました。
 普段手伝いをするような農作業とは全く違うことに戸惑いを見せながらも、参加者とのコミュニケーションも取りながら、楽しみながら取り組んでいました。

 この後年末に向けて来年用のライ麦の栽培をおこなっていきます。
今回収穫したものも、ストローに加工し長野市内で使ってもらえる場所を探していきます。

まだまだ学生たちの出番がありそうな、ふぞろいのストロープロジェクトに期待します!