日 時:2022年11月23日(水・祝) 13:30~16:30
場 所:もんぜんぷら座304会議室+オンライン
参加者:リアル37名・オンライン7名 計44名
講 師:長浜洋二さん(モジョコンサルティング合同会社)
第一部「グッドプラクティスの共有」
■信州さらしな田毎の月プロジェクト実行委員会 鹿田敦巳さん□
千曲市の棚田にペットボタルランタンを設置してライトアップする活動。企業、地域住民、学校が一体となって進めています。ランタンも手作りで作っており、それぞれが役割をもてるようなかかわりをうまく作り出しながら、持っている力を活かし合って活動をしています。資金調達も実行委員がそれぞれのバックボーンをうまく活用して行ったとのこと。関わる人や団体が増えることで活動が広がり、充実するとわかりました。
■ NPO法人みどりの市民 渡辺ヒデ子さん・大野真保さん□
学生の地域活動体験プログラム「地域まるごとキャンパス」をきっかけに、県立大宮下ゼミのメンバーからみどりの市民へのはたらきかけがあり、5人の学生とNPOが協働で市内のエシカル調査を実施しました。スキルや知識のあるNPOと、機動力のある学生が一緒に活動することで互いの得意を活かし合いながら充実した活動となりました。両者は、最初から、丁寧にコミュニケーションを重ね、信頼関係を築きました。今後も活動を充実させていく予定です。
■企業ユニオン 戸川浩司さん□
JT(日本たばこ産業株式会社)の戸川さんが、企業の地域貢献活動の推進のため、他の企業にも呼びかけてネットワーク化。地域とのつながりによって社会全体をより良く、活性化する活動をしています。1企業だけではできませんが、一緒にやることで貢献度が上がります。現在は長野駅前周辺の企業に呼びかけて1ヵ月に1回のゴミ拾いを実施しています。毎回30人以上の人が集まって活動中です。
第二部「トークセッション」
講師長浜さんが3人の登壇者から協働に必要なキーワードを抽出しながら、受講者にわかりやすく議論を進めました。
どの活動も、主になってコーディネートする人の存在はもちろん、一人だけに頼り過ぎず、参画する人たちがコーディネーションのエッセンスをもって活動していたことが伺えました。協働するにあたって、それぞれの「ミッション」の重なり合い、目的の共有の大切さ、コミュニケーションの大切さが浮かび上がりました。また、協働で活動することが地域に、社会にインパクトをもたらしていることも見えてきました。
第三部「講義」
まちづくりの支援経験豊富な講師・長浜さんから、協働の成り立ちや協働を進めるための大切な考え方やコツについて解説。
協働という言葉からは、しっかりとした組織と組織がつながるイメージを抱く方が多いかもしれませんが、規模も進め方も多種多様です。自分たちだけで解決できない課題を誰と、どんなやり方で、どう分担してやっていくのか。最初は必ずしも組織対組織だけではない多様な主体がつながり合って、「協働」の輪を作っていくようなイメージを長浜さんから共有。
さらに、ひとつの目標に向かって進むためにも、丁寧な関係づくりから、強みを生かし合い、それぞれに成長やメリットがあることが大切だと学びました。また、協働を進めるうえで、大切にしたいのが「心理的安全性」。対話を促進し、有益な議論になるため、それぞれが言いたいことを言い合えるためです。中間支援としてコーディネートする際には、本音で語り合える場を設えることで協働が促進されるということを理解して進めなければと確認しました。
第四部「グループワーク 協働のパートナーを書き出してみる作業」
最後は、各グループごと、「子育て支援」「防災活動」「居場所」「観光農林業支援」などのカテゴリーごとに想定できる協働相手を挙げてみる作業。具体的な社名や団体名を書く人もあり、模造紙がびっしり埋まったグループも。具体的な事業を考えたグループもあったようで、熱い議論が交わされました。終了後も名刺交換などが活発に行われていました。
「協働」と一言では括れない多様な関係性こそが豊かな地域づくりの手法の一つとして、今必要とされていると感じた講座でした。この出会いがまた新たな協働に発展しますように!
講座終了後のオプション企画として、ながの協働ねっと主催の交流会も開催、長浜さんには残っていただき、追加の質問や意見交換ができました。最後は記念写真!!!
ワークの模造紙から!!