男女共同参画ってそもそもなんだ? 国際女性デーに考える
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日 時:2023年3月8日(水)13:30~16:00
場 所:もんぜんぷら座801会議室
参加人数:34人(住民自治協議会、企業、行政職員、
NPO、個人他)
内 容:SDGsが掲げるゴール5「ジェンター平等を実現しよう」。ジェンダーギャップ指数で日本は146か国中116位です。
地域へ行くと必ず耳にする「担い手不足」「役員のなり手がいない」という言葉。その多くが男性の言葉。そこには女性の存在が見えにくいと感じていました。地域では女性もたくさん活動しているはず。では、その人たちは担い手ではないのか?役員のなり手にはなりえないのか?そんな疑問や、地域で働く女性たちからのジェンダーギャップのエピソードを聞いて女性だけでその課題について語り合う場が必要ではないかと企画。地域の現状や課題を共有し、ジェンダーギャップ解消に向けてできることを考える機会としました。
企画協力団体:3.8国際女性デー長野プロジェクト
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■国際女性デーとは? プロジェクトの活動紹介
3.8国際女性デー長野プロジェクトは、経営者や公務員、NPOなどの有志が立ち上げた団体。意思決定の場への女性の参画や性別にとらわれない生き方ができる社会を目指し、イベントや学習会などを開催しています。
国際女性デーは、1908年3月8日、ニューヨークで働く女性たちが低賃金・長時間労働に抗議してデモ行進したのが始まりだそうです。今では国連で定められた「女性の政治的自由と平等のために行動する記念日」です。
同団体の代表岩崎恵子さんは、まず、日本のジェンダーギャップについて、世界各国との比較や国内での長野県の現状について情報提供。ジェンダーギャップ指数32位の長野県、女性管理職が少なく、男性の育児休暇取得率も低いことが提示されました。
女性活躍の壁になっているのは女性自身の気持ちや周囲の環境などさまざまな要因があるとのこと。
また、参加者全員で、アンコンシャスバイアスチェックも体験しました。みなさん自分の中にある無意識の思い込みや偏見を確認できたと思います。岩崎さんは「これは誰にでもあるもの。それ自体は悪いことではない」としたうえで、気づかないうちに決めつけてしまったり、他者に押し付けたりすることが問題だと話しました。
■意見交換タイム!!
テーマを4つ挙げて、一人ひとりがフセンに記入、その後カテゴリー分けして張り出し、それぞれに発言してもらいました。
テーマ①:地域の現場で感じるジェンダーギャップやモラハラ・パワハラ、もやもやを共有
実際に地域や女性が働く現場で何が起きているのかを皆さんに出してもらい、共有しました。
≪地域の役≫≪偏見≫≪学校で≫≪家庭で≫
まだまだ地域に根強く残る差別やアンコンシャスバイアスが浮き彫りになりました
中には女性だからというだけでなく、新しいことに取り組むことが苦手な地域の特性も見て取れます。
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テーマ②:そんな中でも女性だからこそできた、女性ならではのアイデアでできたことを共有
≪仲間づくり≫≪職場で≫≪そもそも?≫≪プラスに考える≫
みなさんしなやかに生きていることがわかりますね。特に、性別にとらわれない考え方も大切という意見は場の空気を変えました!!
テーマ③女しょvs女しょ。女性の側に問題はあるのか?
ジェンダーギャップの原因は男性の意識、地域全体の意識以外に女性自身の意識のも関係しているのでは?その実態についても聞いてみました
≪女性同士の確執≫≪思い込み≫≪自分の気持ち≫≪刷り込み?≫
ずっと昔から男性社会の中で生きてきて、経験が少ないこと、ロールモデルが少ないことが女性が自信を持てない要因かもしれないことがわかってきました。また、なんとなく周りの雰囲気や空気を気にして声に出せないということもありそうです。中には、会議や飲み会の片付けなども、もっとうまいこと男性をその気にさせてしまえばいいのでは?という意見もありました。大先輩の言葉にはちょっとした技が隠されています。
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最後に。ここまでを振り返って、新たな一歩を考えましょう!!
テーマ④今後の地域活動の中でジェンダーギャップ解消に向けてできること
≪気軽に話せる場≫
リアルで話す場を定期的に、悩みを気軽に話せる場や機会をつくっていく
女性だけで語るのではなく、男性の見方を増やす対話の場を
≪学び≫
女性や非正規労働者が気軽に学べる意思決定やマネジメントのリカレント教育を実施する
職場のリーダー研修でジェンダーギャップについて学ぶ
≪仲間をつくる・団結する≫
ネットワークをつくって励まし合う
≪声をあげる!!≫
おかしいと思うことは声をあげる
選挙の時、ジェンダー、女性関連の政策を掲げる候補者に投票する
社会を変えるには政治の力も大きい。女性や若い人が政治に関心をもち、声をあげる
≪次世代に伝える≫
まず、うちの子どもたちに伝えたい
≪相談≫
≪やってみよう!!≫
地区の役員や、住民自治協議会の議決機関に女性を30%!!
女性の「やりたい」自分たちでどんどんやる会をつくつてやっちゃう!!遊びも学びも!
≪お互いを尊重し合おう≫
男だから、女だからというよりその人として尊重する
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みなさんとても前向きに意見をたくさん出してくれました。女性だけで語る場も良いけど、男性も一緒に考えたいという意見や、次世代へ伝えていくこと、まず自分が変わろう!という決意もありました。市の男女共同参画センターからは、ぜひ出前講座を活用してという声もありました。また、とにかくやってみよう!!という中には地域の役員の男女比をせめて女性3割まで、ぜひ実現したい、市にも協力してもらいたいという意見もありました。一部の人たちだけで実現できないこともネットワークづくりをしたり、行政と協働することでできる可能性は高まります。この日がそのきっかけとなったら主催者としてもうれしいです。
☆今回1人中学生が参加しました。彼女からお互いを尊重し合おうという発信がありました。その言葉から、参加者の皆さんが共通して確認したのは・・・
対立構造ではなく、男女関係なく理解しあい、尊重し合う社会をめざそう!!
でした。
今後の動きについて
参加者アンケートには、ぜひこのような機会を定期的に、またやってもらいたいという意見が多くありました。また、今後も3.8国際女性デー長野プロジェクトの活動に参加してみたいという声も多かったことから、まんまるも協力しながらサロンのような場を作っていけたらと思います。
※お詫び。今回テレビ局などメディアがたくさん入り、心理的安全性を担保できなかったことにご意見をいただきました。出された意見の中には特に特定の人を誹謗中傷するようなものはありませんでしたが、話したいことが話せなかった方がいたことは大変残念でした。お詫びするとともに今後は気を付けたいと思います。
■オプション企画 国際女性デーお花配布活動!!
この日、夕方から3.8国際女性デー長野プロジェクトが企画したお花の配布イベントにまんまるも協力。午前中は300本のバラのラッピング作業をしました。普段まんまるサロンに来てくれている就労支援施設カランコエから利用者さんとスタッフさん、また、お花を扱うことから、お花を習っている方にもまんまるネットワークを駆使して呼びかけ。趣旨に賛同した方たちが参加しました。3色のバラの長さを切ったり葉を落としたりした後、水揚げ処理、さらにもんぜんぷら座内の国際交流コーナーから提供してもらった英字新聞でくるくるっと巻き、色とりどりのビニールタイで留めました。ほぼ午前中に作業は終了。そのまま女しょ会議に出席した方もいましたよ。
女しょ会議終了後、参加者有志は長野駅前広場へ。アルクマと合流!!して300本のバラを配りました。一緒に添えたのは、事前にまんまるサロンでボランティアのみなさんが作ってくれたメッセージカード。国際女性デーについて書かれた裏面にはDVやハラスメントの相談窓口のリストが印刷されています。
みなさん「今日は国際女性デーです」とアピールしながら駅前を行き交う人たちに1本1本手渡ししていました。
ジェンダーアンケートに協力してくれる人もいて、駅前広場はにぎわっていました。多くの人に活動を知っていただき、みなさんの想いが伝わると良いですね!!
交流会に引き続き、ジェンダーギャップについてのアンケートも実施。この結果については、後日3.8国際女性デー長野プロジェクトから、行政へも伝える予定です。
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余談・・・。
アルクマも駆け付けました。アルクマは男性で女性でもないんだそうですよ・・・