NPOステップアップ講座として、NPO法人ホールアース自然学校代表の山崎宏さんを講師に迎え、持続可能な組織基盤づくりについて、熱く学びました。
日 時:2月1日(土) 13:30~16:30
場 所:もんぜんぷら座304会議室
参加者:16人(会場15人オンライン1人)
講 師:山崎宏さん (NPO法人ホールアース自然学校代表理事)
内 容:組織運営における課題、特に仲間とのコミュニケーションや継続性について講師の実体験をもとに学びました!
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≪第一部≫
前半は講師である山崎宏さんからの講義。冒頭「組織運営の課題はとても難しく、今回の話を自団体に引き付けて聞き、ヒントを持って帰ってほしい」と山崎さんから話がありました。山崎さんが代表を務めるNPO法人ホールアース自然学校は、約40年前に任意団体として設立。その後社会の流れと活動に合わせて形態が変わっていき、その後NPO法人化しました。その後創設者である前代表が突然卒業宣言をしたことで組織は大きな変化を迎え、組織基盤を見直すことを余儀なくされました。講義の中では、山崎さんが自団体の取組でうまくいったことや難しかったこと、苦労なども話していただきました。
外部の力を借りながら自団体の強み、課題を浮き彫りにしていく過程ではメンバー間がぶつかりあう場面もあったそうです。しかし、そうした過程を経る中で、やらなきゃいけないことの優先順位が明確になった、経営の視点をもつ仲間が少しずつ増えた、仲間間との対話の質が向上したといったこともあり、「今となってはやってよかったな」と当時を振り返りました。山崎さんは、ダニエル・キム氏の成功循環モデルを例に出しながら、「多くの人は何か変えなきゃと行動から変えようとしがちだが、仲間との関係の質を変えていくことがとても大事」と強調。関係の質を変えるためには、コミュニケーションの量を増やすこと、ランチや雑談でもいい、そして「聴く」ことから始めてほしいなどアドバイスがありました。参加者からは「自分は行動から変えてしまいがちだと自覚したい」と反省の声もありました。
≪第二部≫
後半は講義を聞いてグループワーク内での振り返り、質疑応答の時間。会場からは「外部の力という話もあったが、どこに聞けばいいのか」「後継者がいないという場合はどうしたらいいか」など、さまざまな質問がありました。中でも、後継者問題については、「とても難しい問題。ボランティア団体なのか、有給職員がいるかによっても違うが、さまざまな選択肢を模索した上で、諦めるということも時に決断してはありではないかと思う」と話し、印象に残った参加者も多かったようです。
最後に山崎さんは「聴く行動はぜひ今からやってみてください。聴いてもらえる団体の風土をつくるのが大事です。できることからやっていこう」と話し「今やっていることが自分の人生にとってどうなのか?豊かになるのか?という視点を大事にしてほしい。ワタシが私であれるには?自分の命をここにつかっていいのか?よく考えて頑張って」とエールがありました。
【参加者の一言】
最後に一言ずつ参加者から感想を共有しました。
・他の団体の課題を知ることができてよかった
・雑談からのコミュニケーション大事。そこに愛はあるように。
・主体性と協働の難しさを感じた。話すことに意識行きがち。聴くが課題。
・聴くがニガテなので丁寧にしていく
・大事なのも難しいのも人間関係。カリスマがいなくなったら辞めるもありだと知ってよかった。
・関係、思考の質を意識して生活。行動の質ばっかりの自分、反省
・認め合う関係、思考、行動、結果がヒット。関係はカタチにみえない、とても大事。
・love
・お互いの考えで聴く。
・コミュニケーションの前提として伝えられるよう仕事を整理
・持続可能のため、役割分担・活動のたのしさ・困ったら頼る
・すべては聴くから。持続可能な団体にしたい
・自然語の話に感動。聴くことからはじめる。Loveを心にとめ活動していきたい
・自分は行動の質からを自覚
・関係性の質を高める 当事者意識が高まるのでは?
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≪講師紹介≫
山崎宏さん
NPO法人ホールアース自然学校代表理事。野鳥好きの絶対鳥感をもっている。
カリスマと言われた同法人の前代表理事の突然の卒業宣言により、団体の見直し、立て直しをした経験をもつ。
~NPO法人ホールアース自然学校~
同法人は1982年創設。静岡県富士宮市を本拠地に全国9か所の拠点で、子どもたちや企業などに自然体験・環境学習プログラムを提供。また、行政からの委託で環境教育の指導者養成も実施。常勤スタッフ約40名。
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